このように様々な国を相手にサイバー攻撃をしかけていると言われるロシアですが、26165部隊の他にもSofacy(ソファシー)という悪名名高いサイバースパイ組織があります。Sofacyは「APT28」「Fancy Bear(ファンシーベアー)」「Pawn Storm(ポーンストーム)」「Sednit(セドニット)」「Strontium(ストロンチウム)」などとも呼ばれており、ロシア政府の支援で活動するサイバー犯罪組織です。主にウクライナや北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization、NATO)関連機関を攻撃対象として来ました。
2018年にはCannon(キャノン)という名前の新たなトロイの木馬で攻撃を仕掛け、主に各国の政府機関で発見されました。攻撃は広範囲に渡っており、北米やヨーロッパの外交関連組織、旧ソビエト連邦国家の政府機関などが主な攻撃対象でした。
CannonはMicrosoft Wordのリモートテンプレート機能を悪用し、まずC&Cサーバから悪性マクロを実行し、最初のペイロードをローディング、および実行させます。Wordファイル名は巧妙に名付けてられており、パレスチナのロケット攻撃、ライオンエアー墜落事故など、当時注目を集めている話題を活用していました。
ロシア以外にも北朝鮮、中国など、世界ではこのように政府の支援の下で活動するサイバースパイ組織の活動が活発になってきています。2020年には東京オリンピックを控えており、日本も他人事ではありません。サイバーセキュリティは情報システム部のみが理解していればいいものではなく、企業全体として理解と危機意識を深め、対策を講じることが求められています。
サイバー犯罪と戦い、企業の大事な資産であるデータを保護するために、検討すべきソリューションはこちらをご覧ください。