上記の「日常における情報セキュリティ対策」を実施した上で、さらに未知の攻撃、高度な攻撃に対応するために、改めて「脆弱性診断」を実施したり、「ペネトレーションテスト(システムを実際に攻撃して侵入を試みるテスト)」を実施したり「不正検知システム」を導入するなど、専門家が提供するセキュリティソリューションを利用することも一つの選択肢です。
サイバー攻撃の手口が巧妙に進化していますが、幸いなことに、企業側もなんとか守りきれているようです。その証拠として、電気、ガス、水道、原子力、鉄道、高速道路など、IT化しているにもかかわらず、今日も正常に稼働しています。世界にこれだけパソコン、サーバー機器が増えても、問題なく動作しているのは、サイバー攻撃の被害を予防、回避できているからです。
パソコン、サーバー機器、スマートフォンなどデジタル機器は全てサイバー攻撃の対象になります。インターネットにホームページを公開していれば、全世界のハッカーから24時間365日、攻撃の対象となります。そのホームページの中に、顧客情報やクレジットカード、企業秘密が入っていれば、鉄壁の防御をしなければなりません。
世界中を見渡せば、一度に何千万件もの個人情報が流出したというニュースも聞かれます。日本では、厳しい報道姿勢、厳しい消費者のことを考えると、数万件レベルの個人情報の流出でさえ、企業イメージや企業経営に大きな痛手をもたらします。
事業規模が大きくなり、社会における知名度が高ければ高いほどハッカーからも注目され、攻撃の頻度もレベルも高まります。長く、安定してビジネス継続するには、システムの安定性も重要になってきます。
従業員一人一人の日頃のセキュリティ意識の維持と向上に加え、定期的なシステム診断と対策を実施しておけば、万が一最新版の攻撃をしかけられたとしても被害を最小限に抑えることができます。