ビットコインの流出事件
経済界に革命をもたらしたビットコインは便利で手軽にビジネスができるという利点もありますが、やはりサーバー攻撃の対象となっています。
ビットコインの公式サイトで紹介されている日本の仮想通貨取引所には、Bitbank、BTBOXなどがあります。(2019年6月時点)こういった仮想通貨取引所は世界中に存在していますが、常にサイバー攻撃の危険にさらされており、各国で何十億円相当のビットコインが流出する事件が起きています。
日本でも、仮想通貨取引所がハッキング被害を受け、ビットコインを含め複数の仮想通貨約67億円相当が流出した事件はまだ記憶に新しいでしょう。
今年に入ってからは5月に大手仮想通貨取引所「Binance」がサイバー攻撃を受け、44億円相当のビットコインが流出しました。 この事件で、ハッカーは一度に7,000BTCを盗んだと言われています。(被害額は、サイバー攻撃による緊急時用に設立していた「SAFU」基金によって賄われました。)被害を受けたBinanceによると、ハッカーは侵入するために複数のテクニックを使いました。ウィルスやフィッシング攻撃を利用してセキュリティ情報を手に入れ、徐々に交換所のホットウォレット(顧客のトランスアクションのために利用可能なビットコインのオンラインキャッシュ)にアクセスしたようです。Binanceは保管していた2%のホットウォレットが被害に遭った報告しています。 今回のハッカーは「待つ忍耐力を持って」おり、多額のビットコインを引き出す前に、かなりの数のアカウントナンバーにアクセスしていた、とBinanceは伝えています。 「実行される前に、資金の引き出しを防げなかったことを残念に思います。・・・一度資金の引き出しが実行されると弊社の様々な警報システムが起動し、すぐにすべての資金の引き出しを停止しました。」と彼らは報告しています。
Binanceの最高経営責任者であるChangpeng Zhao氏はこの事件の対応に追われ、会見では29時間以上寝ていない、と語っていましたが、Binanceのユーザーに対し、彼も社員も通貨取引を守るため、また今後さらに攻撃を受けないために働いている、とも語りました。