世界的小売ブランド、アジア太平洋地域の200店舗をSD-WANで接続

「キッチンに料理人が多すぎる」(訳注:「船頭多くして船山に登る」の意味)という表現をご存知でしょうか?旧正月や感謝祭などのイベント時にご馳走を用意したことがある人なら、そのような状況を実際に経験されているかと思います。当社のお客様も、「多すぎる料理人」を抱えていました。お客様がどのようにSD-WANを導入し、アジア太平洋地域のネットワークを合理化したかをご紹介します。

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「キッチンに料理人が多すぎる」(訳注:「船頭多くして船山に登る」の意味)という表現をご存知でしょうか?旧正月や感謝祭などのイベント時にご馳走を用意したことがある人なら、そのような状況を実際に経験されているかと思います。

それぞれが独自のサービスレベルアグリーメント(SLA)を持つ複数のサービスプロバイダーと提携する場合にも、同様のことが当てはまります。

てんてこまいになっている「キッチン」を想像できるのではないでしょうか?あるシングテルのクライアントも、同じ状況に追い込まれていました。同社はアジア太平洋地域(APAC)にあるグローバルなスポーツウェア企業で、APACは、同社の世界売上の約3分の1を占めている急成長市場です。

同社は以前、APACにある200の小売店舗をつなぐために、非常に多くの「料理人」を使っていました。

そのため、ネットワークが非常に複雑化し、ネットワークに問題が発生すると、プロバイダー各社に問い合わせる必要がありました。新しいサイトのプロビジョニングとネットワーク変更の実装にも時間がかかり、非効率的でした。

さらに、ネットワークの潜在的な問題もあまり見えていませんでした。そのため、「台所で火災が起きた」場合でも、手遅れになるまで気がつかない状況でした。

ここでは、同社がどのようにしてたった1人の「料理長」を見つけ、輸送手段に関係なく、すべての拠点でエンドツーエンドの単一SLAを確保できたかという事例をご紹介します。

SD-WANとグローバルなインターネットサービスにより、柔軟性と効率性を向上

この課題に対処するため、シングテルは、統合されたソフトウェア定義の広域ネットワーク(SD-WAN)とグローバルなインターネットサービスを提案しました。これにより、4G/LTEインターネットアクセスを含む、シングテルが管理するオーバーレイネットワークを確保することができました。その結果、場所やキャリア切り替えのニーズに応じた変更管理を支援しながら、信頼性の高いサービスを提供することが可能になりました。

また、設定テンプレートを利用すれば、新しいサイトを迅速かつ効率的にプロビジョニングすることもできます。これにより、短時間での立ち上げや「料理」が可能になります。

迅速なネットワーク開発により、通常は8~10週間かかるプロビジョニングを不要化

同社は、このソリューションにより、インターネットやLTEにしか接続できない拠点も含め、単一のサービスプロバイダーによってSLAをエンドツーエンドでカバーできるようになりました。この新しい統合戦略により、同社は「キッチン」やネットワーク接続の状況に関わらず、全サイトで可用性を確保できるという安心感も得ることができました。

4G/LTE機能により、手頃な価格でネットワークの冗長性を確保すると同時に、場当たり的な要件に対しても迅速なプロビジョニングを行えるバックアップソリューションを実現できました。

光ファイバー接続が途絶した場合でも、このルーターを使用すれば、SIMカード1枚で継続的なアクセスが可能になるので、即時の対応が必要な場合に最適なオプションとなります。

またゲストが来た時に、ポップアップの「キッチン」を作るような形で、迅速なネットワーク展開が必要になる場合はどうでしょうか?このケースでも、光ファイバーならばプロビジョニングに通常8〜10週間かかるところですが、SIMカードを使用すればすぐに接続することができます。

最大のメリットは、4G/LTEネットワークを経由するトラフィックはSD-WANポータルで一元管理できるという点です。

要約すると、同社は1人の「料理長」のパートナーを選ぶことで、調理時間を短縮し、接続された絶妙な「食事」を用意することに成功したのです。

シングテルは、お客様のグローバルなネットワークをSD-WANで合理化します。詳しくはこちらからお問い合わせください。

  • シングテルのSD-WANサービスについてはこちら

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