ソフトウェア・デファインド・テクノロジーを利用してクラウドに対応したネットワークを実現する

ソフトウェア・デファインド・テクノロジーを利用してクラウド対応のネットワークを構築している企業があります。そもそもなぜソフトウェア・デファインド・テクノロジーの利用を検討する必要があるのでしょうか?

FacebookTwitterLinkedIn
sdn-ambitions-reality

ソフトウェア・デファインド・テクノロジーを利用してクラウド対応のネットワークを構築している企業があります。そもそもなぜソフトウェア・デファインド・テクノロジーの利用を検討する必要があるのでしょうか?Gartner社は次のように提言しています。「主要な企業は、ソフトウェア・デファインド・ネットワーク(SDN)のアーキテクチャによってもたらされる新しい機能を活用し始めるべきです。」

SDNが多くの企業にとって進むべき方向性であることは明らかです。そして、その無限の可能性には大きな期待が寄せられています。しかし、現実は期待とは大きく異なる場合があります。

クラウド対応ネットワークの構築に向けての期待

当社の経験上、多くの企業はSDNを展開する前に次のようなことを期待しています。

  1. ネットワークの展開作業は、どこで行っても同じである。
  2. SD-WANオーバーレイですべてに対応できるので、心配する必要はない。
  3. 通信ニーズを満たすには、1つのネットワークがあれば十分だ。
  4. 経験豊富なサポートチームを24時間365日体制で即座に利用することができる。
  5. ネットワーク全体で何が起きているかをすぐに確認できる。
  6. システムがスムーズに稼動するように、誰かが常に目を光らせてくれる。

これはまさに"素晴らしい” 利点と言えます。しかし、ソフトウェアで設計された技術を導入する場合は、常にリスクや予期せぬ課題が付き物であるということを心に留めておかなければなりません。

では、実情はどうなのでしょうか。

クラウド対応ネットワークの構築における現実

クラウド対応ネットワークの可能性に胸を躍らせるのは悪いことではありませんが、ここでバラ色のメガネを外して、実際に何が起きているのかを見ていく必要があります。

  1. 新しい市場では、予測不可能で困難な規制が課せられる場合がある。
  2. 計画の練り方が不十分だと、インターネットの可視性やセキュリティが損なわれる。
  3. ビジネスの内容に合わせてカスタマイズされていないネットワーク設計図は無意味である。
  4. 複数のサービスプロバイダーとやり取りしなければならず、時間を無駄にすることも多い。
  5. オーバーレイとアンダーレイが統合されていない場合は、何が起きているのかが見えにくい。
  6. オープンなAPIや自動化機能がない場合は、プロセスのモニタリングに苦労する。

このような期待と現実のギャップは、どうやって埋めることができるでしょうか?

1つの方法は、クラウド対応ネットワークを構築する際、以下の「3R」のアプローチを検討することです。

  • Right design and solution(適切な設計とソリューション) -  カスタム構築ネットワーク
  • Right infrastructure(適切なインフラ) -   包括的な接続性ソリューション
  • Right operations, people and skills(適切な運用、人材、スキル) -   堅牢なサービスライフサイクル管理

この3Rのアプローチに基づき、ソフトウェア・デファインド・テクノロジーを利用すれば、以下のようなクラウド対応ネットワークの力を引き出すことが可能になります。

  1. 適切な接続性により、ネットワークの円滑な運用を実現する。
  2. オンデマンドのネットワーク展開により、コストを削減し、納期を短縮する。
  3. 既存のWANサービスとの統合・相互運用により、さらに広い帯域幅を提供する。
  4. 各種のアプリケーションやマルチベンダーのネットワークを一元管理することで、パフォーマンスを向上させる。
  5. 幅広い管理ツールにより、完全な制御とリアルタイムの可視性を提供する。

Gartner社によれば、「SDNはネットワークの新時代を約束する一方で、多くのバイヤーがその価値と効果的な実装方法について統一的な見解を導き出すことができていません。」

つまり適切な経験とノウハウを持つ適切なパートナーを見つけることが、デジタル化で成功するための鍵であると言えます。SDNでクラウド対応のネットワーク構築を目指すのであれば、グローバルで多くの実績を持つ当社までお問い合わせください。

関連記事

サイバーセキュリティで AI から企業機密を保護するShare
Apr 2025 | -
サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティで AI から企業機密を保護する
このブログでは、AI を悪用した不正侵入から企業資産を守るために、Singtel が提供するサイバーセキュリティソリューションをご紹介します。さらに、プライベートな会話を高度に暗号化することで、いかに従業員の機密性を確保するかについても取り上げます。
従来の防御の先へ:サイバーセキュリティの再考Share
Dec 2024 | -
サイバーセキュリティ
従来の防御の先へ:サイバーセキュリティの再考
企業がデジタルトランスフォーメーション (DX) を加速させるにつれ、サイバー攻撃の巧妙さも増しています。このような脅威と戦うために、企業は先進的なサイバーセキュリティのイノベーションを模索する必要があります。ここでは、通信事業者のデータがそれにどのように役立つかをご紹介します。
MSS とサイバー攻撃からの復旧Share
Oct 2024 | -
サイバーセキュリティ, Japanese, Japan
MSS とサイバー攻撃からの復旧
ソフトウェアのエラーにより発生した大規模な IT 障害の結果として、グローバル企業の脆弱性が露呈しています。では、サイバー攻撃により同様なインシデントが発生した場合、企業は何をすべきでしょうか?最初にすべきなのは、問題の存在を認識することです。以下に、マネージドセキュリティサービス (MSS) がどのように役立つかをご紹介します。