SDNのメリット
これらの機能によって、企業がマルチクラウド環境を構築し管理することがSDNにより一段と容易になります。企業は、複数のクラウドプロバイダーに接続する代わりに、すでに複数のクラウドサービスと統合されているSDNオーバーレイにネットワークを接続します。この接続によって、企業はクラウドに低遅延での直接リンクが可能になり、パブリックインターネットをバイパスして安全性と信頼性を高めることができます。同時に、マルチクラウド環境の管理は、単一のコンソールを使用して簡素化されます。そして地理的に分散した場所にまたがる企業の資産とワークロードを監視するのです。
SDNがマルチクラウドプロバイダーに単一の安全なクラウド接続を提供することによって、クラウドサービスへのアクセスは簡素化され、企業がベンダーロックインを回避する助けとなります。便利なセルフサービスポータルを介してオンデマンドで接続をアクティブ化することもできます。企業は数分で帯域幅をプロビジョニングしたり、スケールアップしたりすることが可能です。こうして、ネットワークは変わりゆく需要を素早く満たし、企業は刻一刻と進化するビジネスニーズに合わせてクラウド環境を調整し適応できるようになります。
SDNのプログラマビリティによって、ネットワーク管理の簡素化が自動化される道も開かれます。たとえば、企業は自動化されたプロセスを定義して、いくつものクラウド接続を確立し、最小限のコストで、かつ複雑さも抑えつつ離れた地域間で展開することができます。ポリシーベースルーティングのために自動化されたプロセスが確立できるため、稼働時間とパフォーマンスの要件に基づいて、最も効率的なリンクを介してトラフィックを送信することができます。
インシデント対応など他のネットワーク管理におけるタスクについては、企業は視野の幅を広げてRPAを利用することもできます。RPAにより、人間が介入しなくても対応を加速化したり簡素化したりして解決にかかる時間を短縮することが可能です。