この100年で、メディアを利用する方法は劇的に進化してきました。その進化の背景にあるのは大いなるテクノロジーの進歩です。
1920年代、無声映画がトーキー映画にとって代わりました。1950年代には、テレビ放送が台頭し、人々はテレビ画面に釘付けになりました。1980年代にはケーブルテレビの登場で視聴者の選択肢は広がりました。2000年代後半になってもなお映画やテレビは人気がありましたが、オンデマンドビデオを提供するストリーミングサービスの台頭によって大変動が起こりました1。
現在では、Netflix、Amazon Prime Video、Hulu、Disney+などのストリーミングサービスが人気です。そしてコロナ禍において世界中の人々が家に閉じこもっている間はシリーズ物のドラマをイッキ見する人が増えました。その結果、例えばNetflixは2020年の第1四半期に成長が加速し、約1,600万の新規アカウントの成約を獲得しています。これは、2019年末期の登録数の約2倍にあたります2。
このように、ストリーミングサービスをはじめとしてデジタル化の進んだ企業は、テクノロジーを駆使することでコロナ禍の中でも生き残るだけでなく活況になっていると言えます。
しかし、いつでもどこでも番組を全視聴者に提供するために必要な大量データを、企業はどのように処理することができるのでしょうか。それにはSDNのようなテクノロジーが大きな役割を果たしているのです。
Software-Defined Network(SDN)は、Netflix、Amazon、Googleのようなサービスを可能にする重要な技術です3。
SDNはNetflixのような企業がコンテンツを保存するために依存している大規模なデータセンターを実現しています。SDNがなければ、企業は規模を拡大したり多種多様な要求を持つ巨大なユーザベースに一斉にサービスを提供したりするなどは難しいでしょう。
しかし、SDNは膨大な量のコンテンツを契約者に配信する企業のためだけではありません。高速で柔軟なネットワークを必要とするあらゆるグローバル企業も、このテクノロジーから大きな利益を得ることができます。